いっぴつじ blog

日々のことをひつじが一筆かきます。

お地蔵様を大切にする方々

私の母は82歳で、 今も細々と店をやっています。

そこに来るお客さんだったり、 お茶飲み友達の話です。

 

「お地蔵様」にまつわる話を聞きました。

 

 

お地蔵様とは 

お地蔵様は、

正式には「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」といいます。

お地蔵様の「地」は大地を意味し、

「蔵」は包み込むという意味です。

 

f:id:hitsujidash:20200709170746p:plain

 

お地蔵様は、

子どもを亡くされた方、

事故などで大切な方を亡くされたご遺族の方、

病気で苦しんでる方、

ご自身のことで苦しんでいる方など、

苦悩する人々の身代わりになって救ってくださると

いわれています。

 

お寺だけでなく、お墓や道沿い、

田んぼのあぜ道や山道など、

さまざまな場所で私達を見守って下さっています。

 

お寺でご本尊には手を合わせても、

道端のお地蔵様に気を留めることは

あまりないのではないでしょうか。

 

かわいらしいお顔だったり、形も様々です。

どのお地蔵さまも慈悲深く見守ってくれています。

 

お地蔵様を大切にされてる話

母の幼なじみの男性の話です、

その家は農家で、

自分の田んぼの角にお地蔵様があります。

 

昔、身内で足の悪いおじさんがいました。

その人はなんとか足をよくしていただきたくて、

家から離れたお地蔵様のところに通って、

手を合わせていたそうです。

 

足が悪いのにここまで来るのは大変だと、

寺からお地蔵様に魂を入れてもらって、

この人の田んぼのところに祀ってもらって

毎日手を合わせていたそうです。

 

足がどうなったかはわかりませんが、

事業に成功して長生きしたそうです。

 

今もずっとその男性の家は、

お地蔵様を守り続けています。

春と秋に、そのお地蔵様を家まで運んで、

お寺さんからお経を読んでもらうそうです。

お供物も上げて、大切にされてるそうです。

  

口癖は、

「いやー、いろいろあるけど幸せだ。」

  

その人は、10年以上前に脳梗塞で倒れていますが、

頭はしっかりされてますし、手足の不自由さはあっても、

お元気です。

その人の母親も、40代で倒れてずっと寝たきりでしたが、

87歳まで生きたそうです。

 

お嫁さんからしたら、

何十年と長い大変な介護だったと思います。

今おばあちゃんになって、その時の愚痴を言うかと思うと、

言わないんです。

心が豊かなんでしょうか。

お地蔵様を大事にされてます。

 

f:id:hitsujidash:20200721133709j:plain

小千谷市 慈眼寺

 

お地蔵様が水に浸かる 

母の店に来る、今88歳の女性の話です。

この女性の家の前の道路の脇に、

村が管理している「お地蔵様」があります。

お地蔵様の後ろは、田んぼです。

 

その女性の家は道路より低くなっているので、

大雨になると水が家のほうに流れてくるんだそうです。

それで、その女性が40歳の時に家を新築することになり、

土盛りして高くすることにしました。

 

ところが、その女性は家ができないうちに、

「子宮がん」にかかってしまいます。

 

実は、大雨になると、家の前のお地蔵様のところも水があふれて、

お地蔵様が腰まで水に浸かってしまうんだそうです。

 

そのことより、女性はなんで自分がこの若さで「子宮がん」に

ならなきゃいけないんだと、悲観したそうです。

周りの人に、「霊感のある人からみてもらえば」と言われ、

自分ももしかしたら、

今新築中だし家の障りがあるんじゃないかと思って、

みてもらいに行きました。

 

「おはようございます。」と玄関入ったら、

その霊感ある人に、

「あんたが来るの待ってたよ。

 やっと来たね。早くあがれ、あがれ。」

と言われたそうです。

 

そして、

「おまえさんとこにある地蔵様が、

 雨が降ると腰まで水が上がるからと、

 おまえさんに助けを求めてる。」と。

腰から下に病気してないかと聞かれ、

エッ!子宮がんです!と答えました。

 

何も言ってないのに、こう言われて驚いたそうです。

 

それから、新築中の大工さんたちに頼んで、

お地蔵様のところを高くしてほしいとお願いしました。

そのついでに、

西のほうを向いているのはよくないので、

東向きに変えたそうです。

 

村が管理してるお地蔵様なので、

春と秋には村の人たちでお祭りをして、

お寺さんからお経をあげてもらって、

お供物をあげて大切にしているそうです。

お地蔵様の着物が古くなると、

縫って着せるそうです。

 

その女性、それから「子宮がん」が完治して、

自分のお店をずっとやってられました。

今も88歳でお元気にしてます。

この間も、車に乗せてもらって母のところに来てました。

 

「あればっかりは、不思議だった。」

と言います。

 

お地蔵様がかわいそう

母のところに来る、

80歳過ぎた女性のお客さんの話です。 

 

この女性は、商売をやっていて、

ある時、県外まで行商に行きました。

そこで、 自分が運転していて人の車にぶつけたんだそうです。

 

その話を母にこう言いました。

「いやー、人に車ぶつけたら、

 地蔵様が逃げれ、逃げれと言うたっけ、逃げてきた。

 地蔵様の言うこときいて、いやー、助かった。」

と、それも自慢げに話してたと。

 

母は、驚いてました。どういう人間だ!と。

お地蔵様が逃げれなんて言うわけがない!

お地蔵様のせいにする人がどこにいる!

お地蔵様がかわいそうだ!

と怒ってました。あきれてました。

 

今その人がどうかというと、

強欲さが人に知れて、

町の人が誰も相手にしてないそうです。

かわいそうな話です。

  

こういう人は、徳を積んでない人です。

いくら80歳過ぎてても、

大人として手本にはなれません。

 

f:id:hitsujidash:20200721135616j:plain

 

80代の方々は、口をそろえて、

「目にみえない不思議なことは、この世の中あるんだよ。」

と言います。