「仕事と子育て」
私には息子が2人います。
30代の頃の子育てが大変だったので、
仕事との両立は難しかったです。
これは、子育てのほんの一部分の話です。
次男、保育園年少で行方不明に
私が30歳過ぎた頃の話になります。
長男小学校1年生、次男保育園年少。
私は、建築関係の会社にパートとして勤めていました。
長男は、朝7:30に家を出て集団登校で小学校に行きます。
次男は、8:30までに保育園に送り、私はそのまま職場に行きます。
3月のことでした。
いつものように、長男は「行って来ます。」と小学校へ。
次男は、長靴はいて外に出て、
「お兄ちゃん、いってらっしゃーい。」と言ってました。
次男は、この時まだ着替えていなくてパジャマです。
「ほら、時間になったら服着替えて、用意してね。」
「わかった。」
私も、自分の準備と保育園のお弁当だのと、バタバタしてました。
あの子まだ外だよなと思って、
呼びに私も外に出たんですが、
どこにも姿がありません。
呼んでも返事はないし、えっどこに行った?
呼びながら、近所を探します。いません。
途中会った人にも聞きましたが、見なかったと。
えーーー、行くって言っても遠くじゃないし...誘拐、いやまさか。
私も自分の足で探せるところは行ってみました。
3月です。晴れた日でしたが、まだ寒いです。
あの子、パジャマに長靴です。寒いはずです。
そうだ! もう家に戻ってるかもしれない。
いない!
どうしよう!!えーーー、どこーーー
私は、ものすごく動揺してたこと覚えてます。
外で立ち尽くしてたら、家の中から電話が鳴ってます。
あわてて、出ました。
「○○小学校ですが、お母さんですか?」
「はい」
「お母さん、心配してましたか。○○君、今学校に来てます。
お兄ちゃんの教室にいますので、安心してください。
迎えに来ていただけますか。」とのこと。
安心はしましたが、
どうなると2㎞もある小学校にたどりつけるんですかね。
時間でいったら、お兄ちゃんについていったわけではなさそうだし。
すぐに迎えに行きました。
1年生の教室に行くと、先生が笑ってました。
「すみませーん!」と先生のところに駆け寄ると、
「今、お兄ちゃんの席のところに座ってますよ。」と。
見ると、椅子まで出してもらって座ってます。
周りを生徒に囲まれて、ニコニコしてます。
パジャマです。
「あなた、学校じゃなくて保育園でしょ。
はい、行くよ。」
「やだ!ここにいる!」と、
お兄ちゃんの机にしがみついて離れません。
みんな笑ってました。
「すみません。お騒がせしました。」と、
次男の指を1本ずつ机から離しながら、謝りながら
抱きかかえ車に。
先生が言うには、もう学校の近くまで歩いてきていて、
まだ学校についてない集団登校してた生徒が、
「あれって、○○の弟だ。」と。
もう家も遠いしということで、
学校に連れてきてくれたんだそうです。
感謝です。
「なんで、学校に行ったの?」と聞くと、
「お兄ちゃんのところに行きたかったから。」でした。
そっか、わかったと、
もう叱ってどうなることもないので、
お母さん、心配したんだよーーとそれは伝えて、保育園へ。
次男、保育園年中で行方不明に
その1年後の3月の朝です。
長男小2、次男保育園年中です。
「俺、時間になるまで外で自転車乘ってるー」と次男。
「わかった。気を付けてね。呼んだら行く時間だからね。」と。
うちの団地は、その時間帯は車の通りがないので、
いつものことだし、私も心配してなかったんです。
えっ?えーー?、またいません。
姿がありません。呼んでもいません。
自転車で事故?川に落ちた?どこかにぶつかってる?とか、
よからぬことを考えて、でも、どこ探せば...。
あの事件から1年後とは言え、私忘れてました。
電話かかってきました。
「○○小学校です。お母さん、探されてましたか。
○○君、自転車で学校に来てまして、
今、廊下で読み聞かせをみんなと一緒に聞いてますので、
お迎えお願いします。」と。
先生は、去年に引き続き同じ担任してもらってました。
「すみません、すぐに行きます。」と。
廊下に行くと、ボランティアのお母さんが読み聞かせをしています。
体育座りでみんな聞いてます。
いました。お兄ちゃんの横に座って、一緒に聞いてます。
私は小さな声で手招きしながら、
「○○、こっち、あなたは保育園。ここじゃないでしょ。おいで。」
ふん!って感じで、読み聞かせ聞いてます。
私と次男のやり取り見て、みんな笑ってます。
また、抱きかかえて連れていきます。
今回は、車のトランクに自転車を積んで帰ることに。
先生は、
「すごいですよね。私、ずっと教師してますが、見たことありません。
この距離ですよ。」と。
私にちゃんと見ててください、
という意味も込めてだったと思います。
「それに、もう補助輪はずしてるんですね。」と。
確かに、次男は2歳半で補助輪なしで乗ってました。
結局理由は、だってお兄ちゃんのとこに行きたかったんだもん!でした。
こんなですから、保育園では先生に毎日いろいろと言われていたんでしょう。
保育園に行きたくないという理由もあったと思います。
もう、無事でよかったという気持ちだけで、
叱るとかまったくでした。
長男、小1で行方不明に
次男に続き、長男もありました。
私が勤務中のときです。
午後、会社に小学校から電話が来て、
長男が学校終わって出たが、学童保育のほうに来ていないと。
それで、今学校の先生と学童のほうでも探しているので、
お母さんも家のほうとか行ってもらえませんかと、
言うことでした。
仕事抜けて探しました。
しばらくして、長男が家に帰って来ました。
聞けば、
「だって、学童に行きたくなかったんだもん。
上の子たちがいじめるし。」と。
そっか、それならわかる。そうだねと。
この時は、先生方を巻き込んでしまい、
大変でした。
「ご迷惑をおかけしました。」と、
あちこち頭下げました。
それから、とてもだめで、
学童をやめました。
私達の両親も仕事をしてましたので、頼めなかったのですが、
何度か自営業の私の母にお願いして、
みてもらうことができたくらいです。
私は、こういうのが多くて、会社にも迷惑かけますし、
学校や保育園にも何回頭を下げたかわかりません。
子どもは子どもなりに理由があるので、
難しいところです。
仕事と子育ての両立
息子たちに起きた出来事は、
この先もいろいろ続いていきました^^;
次男のこの2回あった事件のことは、
他のお母さんたちにも知られていて、
『この話、伝説だよねーー』と言われています。
お恥ずかしいです。
私の周りで、
「うちの子、面談で何も言うことありませんって、いつも言われるんです。」
と、自慢そうに話すお母さんいます。
いいですね、おたくは娘さん2人で優秀ですもんねと。
あの頃、こんなに子育てで差があっていいのかと思いました。
あちらは楽で、こっちはいつもバタバタして大変で。
なんなんでしょう、この違い!と思ってました。
思うのですが、子どもの性格によっても仕事に影響出てきます。
私の場合、バリバリ仕事したかったのですが、
できませんでした。
ただ、この息子たちのおかげで、子どもを見る幅は広がりました。
自分にとっていい子しか育ててないと、たかがそこまでの枠です。
でも、問題を起こしてくれると、そのたびに私も勉強になりました。
いい子側も、やんちゃで元気な側も、
いじめる側もいじめられる側も、
みんな見てこれました。
先生との関りも多かったです。
これは、私の子育てで得したことです。
ちなみに、私は、「仕事と子育ての両立」は難しかったです。